今日のひなちゃんの病院での出来事です



いつも混んでいる動物病院なので

毎回ネット予約をして診察に行っています

ひなちゃんは、今日は最後の患者さんでした


血液検査なども異常なく、いつも通り治療を終え

「では、今日からステロイド剤を減らしましょう」

などなど

患者さんのいなくなった待合室で

先生と今後の治療のことをお話ししていると


入り口の自動ドアが開いて

小学5~6年生と思しき少年2人が血相を変えて入ってきました

「あ、あそこに猫が倒れてます!!」



「えーーー!」と、小さく叫んだ私の横で

先生は早かった


すぐにスタッフに声をかけると

スタッフの方はタオルをもって小学生と一緒に出て行きました


数十秒後、スタッフの方に抱かれて運ばれてきたその子は

タオルにくるまれて、うつろな目でぐったりとしてました

開きっぱなしの口からは舌を出して、小さく浅く早い呼吸をしていました

(た、助かるの!?)



傍らには私と同年代くらいの女性が心配そうに一緒にいました

「飼い主さんですか?」

との問いに

「いえ。違いますが、猫を飼っていますので何なら家で飼います」

と、きっぱりと答えられました

「では、中へ」

と、診察室へ一緒に入って行かれました


女神でしょうか


少年たちが猫たちを囲んでいる所に、たまたま通りがかったようですが

なかなかできる決断じゃないと思います




その後の出来事を、私は待合室のガラス越しに見ていました

少年たちは、病院の外からガラス越しに見ていました


運ばれて来たねこちゃんは、生後半年に満たないくらいの小さな子でした

すぐに診察台に乗せられて、先生2人と看護士さんによる処置が始まりました

酸素吸入とともに、濡れタオルをカラダに巻き付けられました

アイスパックも下に敷かれました

体が冷やされています


10分くらいした頃でしょうか

口が閉じ、苦しそうなハァハァという呼吸をしなくなりました

全く動けず、横たわっていただけの子が、もがきはじめました

途中、点滴も始まりました



ここで会計で呼ばれました

受付の方に様子を聞くと、熱中症だとのことで

熱が40度を超えていたそうです

「大丈夫だと思いますよ」と、の言葉も聞け

よかったぁ~

と、安心していると


「ニャー ニャー ニャー」


と、仔猫らしい鳴き声が聞こえてきました



診察室をのぞくと、先生にの腕の中で元気にもがいてます

あぁ、助かったんだと涙が込み上げました



自動ドアが開いて

先ほどの小学生たちが心配そうにこちらを伺ってました

「だいじょうぶだって!」と、教えてあげると

緊張していた顔が崩れ、ホッとした様子になりました


中に入ることはせず

病院の外のガラス窓にへばりついて、ずっと見守っていた子どもたちです

先生が診察室の中に来るように手招きしてくれました



もう大丈夫です



小さな命が助かった出来事でした

優しい人たちにも出会えた出来事でした



仔猫ちゃんが幸せに暮らせますように




この子たちも、幸せでいてくれますように